「残業ゼロ」の仕事力

「残業ゼロ」の仕事力

「残業ゼロ」の仕事力

トリンプ元社長が説く、残業の害悪と残業無しで成果を挙げる方法論です。
かなり濃い内容ですが非常に読みやすくまとまっており、1時間もかからずに一気に最後まで読めました。
しかも読後の物足りなさは無く、読み応え十分。

  • はじめに
  • 現在ソフトランディング中
  • 第1章 御社の残業がなくならない理由
    • 残業ニッポンの現実
    • なぜ残業はなくならないのか
    • 残業が「問題解決」を送らせる
    • ルール違反で戦うニッポン
    • 残業ゼロでも増収増益
    • 「デッドライン」がスピードと密度を上げる
    • 最後はトップの「覚悟」
  • 第2章 問題はとにかく「分けて」考える
    • 「問題がない」会社は危険ゾーン
    • 「緊急対策」「再発防止」「横展開」が基本
    • 骨はロジック、身は「GNN」
    • 問題は姿が見えれば八割解決
    • 天才以外は問題を小分けせよ
    • 「デッドライン」ですべてが決まる
    • やることの「優先順位」は必要ない
    • 「これくらいならできる」は禁物
    • ファイルもスケジュールもデッドラインで整理
  • 第3章 次に「会議」を変えていこう
    • 会議を大切にしてきた本当の理由
    • 「空気を読む」なんてもってのほか
    • 会議こそ最良の「鍛錬の場」
    • なぜ二分で結論を出せるのか
    • 一番早いのは「立ち止まらない」こと
    • 「コミュニケーション」さえあればいい
    • 会議が社員のキャパシティを広げる
    • 「長くて多い」のがよい会議
    • 会議をうまく続ける「秘訣」
  • 第4章 「残業ゼロ」の達成まで
    • 残業と仕事内容は関係ない
    • きっかけは他社の取り込み
    • 二千時間働いて売上増は「あたりまえ」
    • 悲鳴のなか、電気を消し続ける日々
    • 「二度と残業したくない」と思わせるには
    • それでも残業したら「連帯責任」
    • 仕事は会社のなかで完結させよ
    • 「終わり」の時間でタイムスケジュール
  • 第5章 「速くて強い」チームの作り方
    • 「勝てる会社にする」思いはそれだけ
    • 仕事は「ゲーム」、勝つチャンスを与える
    • 「成功するまであきらめない」から成功する
    • 「豹変」「朝令暮改」はあたりまえ
    • 「社訓」が会社をさびつかせる
    • 組織は「右向け右」で動くもの
    • まずは自分の△から始める
    • リーダーシップより「フォロワーシップ
    • 組織にいる間にやっておくべきこと
    • 活気がないのが「いいオフィス」
    • 「仕事の範囲」は明確になっているか
    • 社員は個室、役員は大部屋
    • 「強いリーダー」とワンマンの違い
  • 第6章 「仕事の常識」はこれだけ変わった
    • 日本人は「野性味」を取り戻せ
    • 「TTP」をできる人と会社が伸びる
    • 「人事を尽くし」切っているか
    • ビンが倒れるまで放っておくな
    • 仕事は「お金のため」にする
    • 組織のストレスから自由になる方法
    • 小さな現場経験を大切にする
    • 最初の一歩は小さな工夫から
  • 第7章 本当のワークライフバランス
    • もっと楽しい働き方がある
    • 少子化対策だって簡単だ
    • パートナーはどっちを向いているか
    • ワークライフバランスの「理想図」
    • 残業ゼロで人生が決まる
    • 「本生(ほんなま)で生きよう

著者の考えに全面的には賛成できず、また、突っ込みどころもいくつかありますが、共感できる点や参考になる点はかなりありました。
本書で示されている仕事の効率化の手法は、一つ一つ分解してみれば今日では目新しいものではなく、どこかで聞いたようなものばかりです。
しかしそれらを確固たる意思の下で継続的・徹底的に実行することが容易ではないのは、現実に「残業ゼロ」を成し遂げている職場が非常に少ないことが示しています。
自らが所属する企業の価値を高めるためにも、そして何より自分の人生をより充実したものにするためにも、今出来ることを片っ端から実行に移していきたいと思います。