モンテベルデ プラクティカ ローラーボール(その2)

昨日に引き続きモンテベルデのローラーボールです。

付属のリフィルはドイツのシュミット社製です。
色々なメーカーに鉄ペンのニブを供給している、あのシュミットです。
ニブだけでなく、ボールペンやローラーボールのリフィル供給でもかなりのシェアを誇っているようです。

乾燥防止対策が施されたキャップレスリフィルです。
「1 year cap off time」の印字がありますね。
書き味は非常に滑らかで、発色も良好です。
舶来ローラーボールの常で字幅はやや太目、粘性の低いインクなので紙によっては裏抜けや滲みが気になるかもしれません。
形状やサイズは一般的なC-300系に見えますが…

実際に他のC-300系リフィルと比較してみると、若干短いようです。
写真中央はパイロットのLG2RF-8(ボーテックス用)、右はゼブラのJF(サラサクリップ用)です。
まずは無加工で無理やり装着してみました。
パイロットは装着可能でノック機構も動作しますが、若干長さが違うため完全にノックボタンを押し込むことができませんでした。
長さを揃えてカットしてやれば十分使用可能と思われます。
一方、ゼブラはノック機構が動作しません。
パイロットよりわずかに太いのが影響しているようです。
純正のシュミット社製リフィルは末端が細くなっていますが、ある程度細いというのがポイントのようです。
他にも試した結果、パイロットのLGK-10(G-Knock用)は可、三菱のUMR(シグノノック用)は不可でした。
なお、上記で使用可としているものも長さの調整は必須です。
純正リフィルの書き味は非常に良いのであっさり国産ゲルインクに換装してしまうのも野暮とは思いますが、純正リフィルの入手性が悪く価格も比較的高いため、互換品の確保は重要です。
さて、ここまで試したのならアレを試さない訳にはいきません。

お約束のジェットストリームリフィルです。
前述の実験で、太過ぎると装着できない事が判明していますが、ジェスト芯は逆に純正よりかなり細いのが気になります。
無加工で装着すると、一応ノック機能は動作するようです。
思い切って長さを揃えてカットし、本格的に装着してみました。

見事、移植成功。
ノック動作も全く問題ありません。

但し、若干口金が細く筆記時にぐらつきを感じます。
気になる場合は、セロハンテープを細く切り口金に巻きつけてやると解消されます。
ジェットストリームリフィルの移植は皆さん色々と試されていますが、今回の移植は加工難易度が低く、移植後の使い勝手も良好です。
個性的なデザイン、太目の軸、程好い重量感、ノック式の軽快さ、更に加工難易度の低さを考慮するとジェスト芯移植用としては大本命と言えるのではないでしょうか。
もちろん、純正リフィルのままでも書き味の良いローラーボールとして高く評価できます。
敢えて欠点を挙げると、純正リフィルの入手性の悪さですね。
そして、そもそも本体自体がオークションや極一部のショップでしか入手できないというのが一番根本的で重大な問題です。
是非正式ルートでも国内販売して頂きたいと思います。