プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか
プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
- 作者: P・F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/07/01
- メディア: 単行本
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その著作10冊と論文1本からの抜粋を再編集した、入門書的な1冊です。
とにかく内容が濃く、一文一文に重みがあります。
その分、読み進めるには相応の時間と労力を要しますが…
- 日本の読者へ――モデルとしての日本
- はじめに
- Part1 いま世界になにが起こっているか
- Part2 働くことの意味が変わった
- Part3 自らをマネジメントする
- 1章 私の人生を変えた七つの経験
私の青年時代/目標とビジョンを持って行動する――ヴェルディの教訓/神々が見ている――フェイディアスの教訓/一つのことに集中する――記者時代の決心/定期的に反省を行う――編集長の教訓/新しい仕事が要求するものを考える――シニアパートナーの教訓/書きとめておく――イエズス会とカルヴァン派の教訓/何によって知られたいか――シュンペーターの教訓/成長と自己変革を続けるために- 2章 自らの強みを知る
生き生きと働くための方法/強みは何か/フィードバック分析からわかること/仕事の仕方に着目する/人と組むか、ひとりでやるか/価値観を優先する/ところをうる- 3章 時間を管理する
自分の時間をどのように使っているか/時間を無駄にする仕事/時間をまとめる/時間の使い方を記録する/時間を整理する/マネジメントの欠陥がもたらす時間の浪費/汝の時間を知れ- 4章 もっとも重要なことに集中せよ
時間を無駄にしているヒマはない/古くなったものを整理する/劣後順位の決定が重要/必要なのは勇気だ- Part4 意志決定のための基礎知識
- 1章 意志決定の秘訣
正しい意志決定を導く五つのステップ/問題は四種類ある/問題解決の必要条件は何か/何が正しいかを考える/決定を行動に移す/フィードバックの仕組みを作る/評価測定のための基準を見出す/満場一致に注意せよ/決定は本当に必要か/勇気を持つ- 2章 優れたコミュニケーションとは何か
四つの原理/「上から下へ」と「下から上へ」/目標によるマネジメント- 3章 情報と組織
情報型組織の台頭/柔軟性と多様性をあわせもつ組織/自己管理と責任からなるリーダーシップ- 4章 仕事としてのリーダーシップ
カリスマ性はいらない/リーダーシップの本質- 5章 人の強みを生かす
強み重視の人事/組織の利点/上司の強みを生かす- 6章 イノベーションの原理と方法
奇跡は再現できない/なすべきこと/なすべきでないこと/成功するイノベーションの条件/イノベーターはリスクを冒さない- Part5 自己実現への挑戦
- 1章 人生をマネジメントする
第二の人生をどうするか/第二の人生を設計する方法/革命的な変化/日本がモデルとなるか- 2章 ”教育ある人間”が社会をつくる
社会の能力を規定するもの/知識社会における中心的存在/知識社会と組織社会/テクネ――教育ある人間の条件/専門知識を一般知識とする- 3章 何によって憶えられたいか
自らの成長に責任をもつ/辞めるか、移るか/成長するための原理/何によって憶えられたいか- 付章 eコマースが意味するもの――IT革命の先に何があるか
新産業出現の兆し/産業革命における鉄道の役割/IT革命によるプロセスのルーティン化/eコマースがもたらすもの/新産業がもたらしたもの/テクノロジストの出現/知識労働者は金銭では動かない- 編訳者あとがき
- ピーター・F・ドラッカー著作目録
今何を成すべきか、それは何故か、如何にして成し遂げるか、ビジネスの本質的な問題に関する深い洞察と示唆に満ちています。
但し、「如何にして」の部分ではやや突き放した感もあり、最終的な行動は読者に委ねられています。
昨今の親切丁寧なビジネス書も便利ではありますが、小手先のテクニックに溺れて本質を見失わないためにも、本書のような原典的存在の触れることも大切だと感じました。