脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める
脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める (生活人新書)
- 作者: 築山節
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2008/04/08
- メディア: 新書
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脳の機能の観点から、脳に良い・脳を有効に使う技術を、豊富な実例を交えて解説した書です。
- 第1章 前向きな自分をつくる
- 1 意欲を高めるための基本原則
- 2 「やる気が出ない」ときの対処法
- 3 脳をリフレッシュさせる技術
- 4 「脳のエネルギーの投資先」を明確にしよう
- 5 まず「誰のために」を考えよう
- 第2章 思考の整理術―計画・実行力を高める
- 1 「見えない敵」が脳を混乱させる
- 2 「気になっていることリスト」をつくろう
- 3 時間的整理―仕事と「私」を多次元的に捉えよう
- 4 空間的整理―仕事の効率に差をつける物の整理
- 5 仕事を溜め込まないようにするコツ
- 第3章 記憶を強化する技術
- 1 情報を覚えるためには努力が要る
- 2 「脳の中の小さな机」を意識しよう
- 3 記憶を引き出す手がかりをつくろう(キーワード化)
- 4 風景やイメージとして記憶しよう
- 5 出力の機会にバリエーションを持たせよう
- 第4章 アイデアを生み出す技術
- 1 創造力を高める生き方、考え方
- 2 「ひらめきの連鎖」を生み出そう
- 3 脳を休めなければ、大きな思考はできない
- 4 社会の「必要」に気づくために大切なこと
- 5 考えるほど、問題が複雑化してしまうとき
- 第5章 気持ちの整理術
- 1 脳を安定させる「感情のリスク・コントロール」
- 2 解釈を変え、不快をやわらげる方法
- 3 目標を持っている人はなぜ強いのか
- あとがきに代えて
紹介されている手法の多くは、実際にはあまり目新しいものではなく、最近流行のライフハック系のテクニックとして紹介されるものとかなり被っています。
第2章の「思考の整理術」はGDTの思想そのものですし、第3章や第4章もPoICを初めとした情報整理の手法に通じるものがあります。
但し、ライフハックと呼ばれるものの多くが経験則を基に成り立っているのに対して、本書では脳本来の機能に着目してそれを有効活用する手段として導き出されている点が異なります。
理論的に導かれた本書の手法と、現場の経験から築き上げられたライフハックの手法が、最終的に良く似た結論に帰着しているのは興味深いことです。