リフィル交換型多色ペン比較 その5 書き味

前回のエントリーで、インクの消費が激しいほど書き味が良い傾向があると書きましたが、ペン先の形状や太さによっても書き味は変わります。
実際に3社8種類のリフィルで書き比べた感想を書いておきます。
私の主観に基づく評価ですので、客観的な比較ではない点をご了承下さい。

HI-TEC-C コレト 0.3mm
極細ですがインクの出は安定しており、くっきりとした筆跡になります。
HI-TEC-Cシリーズの特徴として、ペン先が細い円筒状のパイプになっている点が挙げられます。
0.3mmの極細パイプは紙の表面の凹凸に引っかかることがあり、ガリガリとした書き味になってしまいます。
表面が滑らかな上質の紙であれば良いのですが、ざらざらした紙では引っかかりが激しく、少々書き辛さを感じるでしょう。
HI-TEC-C コレト 0.4mm
0.3mmと比べるとガリガリとした感触はかなり薄らぎます。
フローの良さは相変わらずで、紙質によっては若干滲むこともあります。
HI-TEC-C コレト 0.5mm
書き味は非常に滑らかになりますが、その分、線の太さが気になります。
細かな文字は潰れることもあります。
スリッチーズ 0.3mm
インクフローが安定せず、書き出しが掠れることが多いようです。
ペン先も鋭いのでカリカリした書き味になります。
スリッチーズ 0.4mm
0.3mmよりはましですが、やはりインクフローが安定しません。
筆記角や筆圧でインクの出方がかなり左右されます。
カリカリした書き味は若干マイルドになりますが、インクフローが安定しないので引っかかりを感じることが多いです。
STYLE-FIT ゲル 0.28mm
インクフローはコレトとスリッチーズの中間です。
掠れず、滲まず、必要最低限のインクが安定して供給される印象です。
絶妙のインクフローで、均一な綺麗な線が描けます。
STYLE-FIT ゲル 0.38mm
0.28mmとは打って変わってインクのフローが潤沢になり、コレト0.5mmに近い滑らかな書き味になります。
紙質によっては裏抜けが気になります。
STYLE-FIT ゲル 0.5mm
0.38mmと書き味は大差なく、そのまま線を太くした印象です。
安物の再生紙では盛大に裏抜けが発生します。

純粋に個人的な感想ですが、極細に拘るならSTYLE-FIT 0.28mm、書き味はコレト0.5mmかSTYLE-FIT 0.38mm・0.5mm が気に入っています。
スリッチーズはカリカリ感が気になりインクフローも安定せず、あまり好きにはなれません。