モレスキン「伝説のノート」活用術
モレスキン 「伝説のノート」活用術?記録・発想・個性を刺激する75の使い方
- 作者: 堀正岳,中牟田洋子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2010/09/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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文具系の界隈で話題になっていたので以前から気になっていた本ですが、遅ればせながら先日ようやく読みました。
まずは目次の紹介から。
- はじめに――あなたの脳を「拡張」するノート
- なぜ紙のノートでなくてはいけないのか?
- 「外部の脳」にふさわしいモレスキンノート
- 人生を豊かにする1冊へ
- 第1章 なぜ、モレスキンノートが選ばれるのか
- 第2章 モレスキンノートに人生を入れる
- 忘れるよりも速く記録するユビキタス・キャプチャー
- ユビキタス・キャプチャーの基本ルール
- ユビキタス・キャプチャーの形式
- キャプチャーによって文体と文章量も選ぶ
- 吹き出しアイコンであえて制限を加える
- 素早いメモにはロディアを使う
- 感情をとらえる書き方をマスターする
- つらい出来事もすべて書き込むメリット
- 一番大切なキャプチャーをとらえそこねない
- ラベルシールで画像を取り込む
- スタンプを利用して記入に近道を作る
- ユビキタス・キャプチャーをマスターする
- 第3章 モレスキンノート「3ステップ活用法」
- モレスキンノートを活用する3ステップ
- 「毎日レビュー」で情報を立ち上がらせる
- 毎日レビューの進め方
- ページとページをつなぐ「ハイパーリンク」を作る
- ページの検索性を上げるための「タグづけ」
- 「カテゴリ分け」で流れを作る
- 「アイコン表示」でページの雰囲気を一瞬で伝える
- ページを「拡張」する
- 週に一度、情報のつながりをレビューする
- 「週次レビュー」でノートの情報を永続化する
- 一瞬で重要な情報を引き出せる「索引作り」
- 「スレッド表示」で断片的なキャプチャーを一カ所に集約する
- 開かなくても中身が見えるようにする工夫
- Evernoteを利用してモレスキンノートをデジタル化
- 仕上げに背表紙に銘を入れる
- 過去のノート今の自分を助けてくれる
- 第4章 モレスキンノート「ビジネス活用術」
- 第5章 モレスキンノート「生活活用術」
- 第6章 モレスキンノート「DIYカスタマイズ術」
- 世界でただ一つのノートを作る
- ペンをどうやって持ち歩く?
- しおり紐を自作する
- 表紙をデコレーションする
- カバーをつける
- 拡張ポケットに窓をつける
- 財布にして持ち歩く
- ハードカバー+三冊カイエと二冊ヴォラン
- MSKを利用する
- ダイアリーに日本の祝日を書き込む
- 保存方法を工夫する
- 第7章 モレスキンノートと相性のいい文房具
- あとがき
- 巻末付録「モレスキンノート一覧」
個人的には内容にあまり目新しさは感じず、賛同しかねる箇所も何点かありましたが、初心者向けのガイドブックとしては充実した内容だと思います。
文具マニアやライフハッカーに向けた本ではなく、読者としてはまだモレスキンを使った事の無い人を想定しているようですね。
第3章まではユビキタス・キャプチャーの紹介と実践方法のアドバイスが中心です。
実践方法はモレスキンに最適化されてはいますが、一般的なユビキタス・キャプチャーの解説書としても十分活用できる内容です。
第4章はモレスキンを利用したGTD指南。
ボリュームは少ないものの、適切にポイントを押さえています。
第5章はちょっと蛇足というか、取ってつけたような印象を受けました。
色々な使い方が提案されていますが、モレスキンでなければ出来ない使い方とは思えません。
第6章もどこかで見たネタが大半ですが、文具マニアではない方には、目新しくて面白く感じるかもしれません…
第7章で万年筆を勧められていますが、これはちょっと無条件では賛同しかねます。
個人的な経験ですが、モレスキンはロットによって紙質に差があり、外れを引くと、万年筆や水性ボールペンでは滲んだり裏抜けしたりして、使い物にならない事があります。
厚いダイアリーでは、1冊の中で滲まない上質な紙と激しく滲む粗悪な紙が混在している事もありました。
また、万年筆としてSafariやペリカーノJr.が勧められていますが、どちらも字幅がかなり太く、小さな手帳に書き込むには不向きだと思います。
モレスキンに万年筆の組み合わせは雰囲気は良いものの、実際にはあまり相性は良くないと思うのですが…
色々と文句は書いたものの、客観的に見れば、モレスキンやユビキタス・キャプチャーに興味がある方には良いガイドブックだと思います。
私の個人としては、しばらくモレスキンを使ったものの、色々と不満を感じて測量野帳に乗り換えてしまった事情があるので、今更感を強く感じてしまいました。