東京国立博物館オリジナルボールペン

今回は、東京国立博物館売店で売られてる、オリジナルのボールペンの紹介です。
1年ほど前に、中学生の娘から貰った物です。
学校の校外学習で上野の博物館に行った際にお土産として買ってきてくれました。
父親の文具収集癖を良く判っていて、ツボを押さえた物を見つけてきてくれます(笑)


クリップには「TOKYO NATIONAL MUSEUM」の文字が入っています。
軸は樹脂製でシルバー塗装、グリップはシリコーン製。
グリップの断面は完全な円形では無く、丸みを帯びた三角形になっています。


裏側には古代の壁画調の図案が描かれています。
上の絵は餅つきか脱穀、下は鹿狩りでしょうか。


一応お約束の分解。構造は至ってオーソドックスです。
リフィルは油性の黒インクで、耳付きの直径3mmの汎用的なタイプです。
書き味は可も無く不可も無く、ごく普通の安物ボールペンでした。
折角の娘のお土産なので、我が家のリビングのペン立てに収まってメモ用に活躍しています。
インクが切れたら、書き味の良いゲルインクリフィルを加工してセットしてみようと思います。

三菱鉛筆 Style-Fit マイスター 回転式3色軸

三菱鉛筆のStyle-Fitシリーズの高級版、マイスターシリーズに第2弾の回転式3色軸が登場しました。
プレスリリース当初から注目していた製品ですので、早速入手しました。

カラーバリエーションは5色。ピンク、ミントグリーン、レッド、ブラウン、ガンメタリックです。
どれも派手目の光沢メタリック塗装で、少々安っぽさを感じます。
艶消し塗装のものがあれば良かったのですが…
今回は比較的大人しい印象のブラウンを選びました。

軸の大半は金属製ですが、中央部に透明なプラスチック製のインク窓があります。
インク窓はシャープペンシルリフィル使用時のノック用の隙間も兼ねていて、ノック時にはインク窓より後ろ側の部分全体がスライドします。


リフィルの入れ替えは、軸の先端を取り外して行います。
今回の新製品は3色軸のみで、単色や5色軸はありません。


リフィル装着時にはインク窓からリフィルが確認できます。
リフィルの切り替えは回転式で、回転範囲は無制限ではなく、左右120度ずつ(合計240度)しか回転しません。
インク窓から見えるリフィルとクリップの位置を揃えると、そのリフィルが繰り出されて筆記できる状態になります。
繰り出しの際にはしっかりしたクリック感があり、回転の引っ掛かりもあまり感じません。
同社製のジェットストリームFシリーズも同様の構造ですが、軸の質感・繰り出しの操作感共にマイスターの方が明らかに優れています。

但し、注意点がひとつ。
軸にも注意書きのシールが貼られていますが、油性ボールペンリフィル装着時には、インク窓からリフィルの色が確認できません。

写真上がゲルインクボールペンリフィル、下が油性ボールペンリフィルです。
ゲルリフィルは全体にインク色と同じフィルムが貼られていますが、油性リフィルは透明なプラスチックのみです。
インク残量が減ってくると、軸のインク窓からは透明な部分しか見えなくなってしまいます。
油性リフィル使用時は、リフィルの位置を覚えておくしかないようです。


通常版の3色軸の比較です。
マイスターのほうがやや細身になっています。
実測では、通常軸が直径約11.4mm、マイスターが約10.4mmで、1mm程スリムでした。
僅かな差ですが手に持った印象はかなり違います。
ちなみに重量は、通常版の7.8gに対して12.7gと、約5g重くなっています。

Style-Fitシリーズ発売当初からの大きな不満に「リフィルの性能は良いのに軸が安っぽい」というのがありました。
これまでは他社製の軸にリフィルだけ移植して我慢していましたが、ようやく純正の製品で満足行くレベルの物が出てきました。
今後はカラーバリエーションの追加、特に艶消し塗装に期待したいところです。

2011/11/01追記
このエントリーの写真では、リフィルをセットする際に先端部を開けていますが、真ん中の部分を開けるのが正しい使用法だと思われます。
詳細は下記エントリーを参照してください。
STYLE-FIT マイスター 回転式3色軸 どこから開ける? - カフェイン中毒日記


ピュアモルト ジェットストリームインサイド

古いネタになりますが、最近良く使っているペンを紹介しておきます。
1年ほど前に発売された、三菱鉛筆の多機能ペン、「ピュアモルト ジェットストリームインサイド」の4色PB&シャープペンシルです。


木製のグリップを除けば、クリップや口金まで黒く塗装されています。
軸本体はプラスチック製ですが、塗装の質感は悪くありません。
それに比べるとクリップの塗装はやや光沢が強過ぎ、少々安っぽい印象です。
ここは頑張って質感を揃えてほしかったですね。


「ピュアモルト」の所以たる、使用済みのウイスキーの樽を再利用した木製グリップ。
1本1本木目が違うので、店頭で見比べて気に入った物を選んできました。
リフィルは「ジェットストリームインサイド」の名の通り、ジェットストリーム多色用の油性ボールペンがセットされています。
色は黒・赤・青・緑の4色、ボール径は細字の0.7mmです。

この製品は、既存のピュアモルトシリーズの流用ではなく、新規に作られた物とのことですが…
それにしてはどこかで見覚えがあります。

どうやら、軸やクリップはジェットストリーム4&1と同じ金型のようですね。
製品名では「ピュアモルトジェットストリームのリフィルを入れた」ということですが、実際には「ジェットストリーム4&1のグリップをピュアモルトに変えた」ということでした。
これまでにも何度も書いていますが、私はラバーグリップは好きでは無いので、木製グリップ化は大歓迎です。


細部をチェックすると、グリップや塗装意外にもいくつか違いがありました。
一つは口金の形状です。ジェットストリーム4&1では段差がありましたが、段差の無い滑らかな形状に変更されています。


もう一つは消しゴムキャップの形状です。
こちらも段差が小さくなっています。また、先端部の穴の形も変わっています。
但し、中身の消しゴム自体は同じ物です。

定価はジェットストリーム4&1の税込\1,050-から\2,100-に引き上げられています。
価格ではゼブラのClip-on multi 2000が競合になりそうです。
Clip-on multi 2000は細身で軽量、こちらは太軸で重量がありますので、その辺りが選択のポイントになるかもしれません。

先日のエントリーでも書きましたが、最近の多機能ペンの高級化路線は歓迎です。
ゼブラに続き三菱鉛筆からも2000円台の製品が登場したことになります。
PILOTの4+1シリーズも是非、同価格帯の製品を投入して頂きたいところです。

すごい文房具リターンズ

すごい文房具 リターンズ (CIRCUS MAX 11月号増刊)

すごい文房具 リターンズ (CIRCUS MAX 11月号増刊)

昨年発売され、予想外の人気を博した文房具ムック「すごい文房具」に続編が登場です。
今になって思い返せば、今年の文房具ムックの出版ラッシュは「すごい文房具」の成功が引き金だったのかもしれません。

表紙は前回ほどのインパクトはありませんが、中身は充実しています。
まずは目次から。

  • 巻頭特集 この文具がすごい! 2011
    • ペン・マーカー・クレヨン
    • シャープペンシル
    • 消しゴム
    • カッター
    • 定規
    • はさみ
    • ホッチキス
    • クリップ・輪ゴム
    • テープ・接着剤
    • ノート・メモ
    • ペンケース
    • 筆・筆ペン
    • 修正液・修正テープ
    • ラベル
    • スタンプ
    • 鉛筆
    • 付せん・手紙
    • ホワイトボード・マグネット
    • PC周辺グッズ
    • スマホ周辺グッズ
  • OKB(お気に入りボールペン)48選抜総選挙
  • ガムテープでバッグを作ろう!
  • 木製文具VSメタル文具
  • いま、カスタマイズが熱い!
  • WORLD STATIONERY 世界の文房具
  • 達人たちのノート術
  • 懐かしグラフィティ・学童文具
  • 文房具お悩み相談室
  • おいでよ!文房具動物園
  • イデア文具で整理整頓力を磨く!
  • この手帳がすごい!
  • オモシロ文具だョ!全員集合
  • もの言わぬ実力派文具
  • ノックノックこんにちは
  • スゴ文ニュース!
  • 問い合わせリスト
  • プレゼント
  • 知的な文具体験をあなたに…【文房具アカデミアII】
    • 2011年シャープペン宇宙の旅
    • ステープラー上陸作戦
    • 修正テープ W-1 Grand Prix

相変わらずハイテンションなサブタイトルが並んでいます。
パロディの元ネタが微妙に昭和臭がするのも前号と同様です。
新製品や売れているものを適当に並べたカタログ本が多い中、地味なロングセラーもしっかりと紹介してあるのは流石です。
一方で、発売されたばかりの新製品や、未発売の物もさり気なく登場しています。


最近話題の、パーカーの第5世代筆記具こと「インジェニュイティ」も登場。
それにしても、読みにくい商品名ですね…


昨日のエントリーで紹介した、キャップレス マットブラックも発見!


11月発売予定のハイテックCコレト レフィル スターコレクション。
画像は初出なのではないでしょうか。
先日のエントリーで紹介したレフィルケースと同じようなケース入りです。


こちらも初出画像かもしれません。
11月発売予定のドクターグリップCLプレイボーダーです。
グリップ内部のシリコンパイプが3つに分割されていて、交換できるようです。
面白そうな商品です。

文具マニアから一般の方まで、幅広い層が楽しめそうな一冊でした。
他のBlogでも取り上げられていますので、リンクさせて頂きます。

PILOT キャップレス マットブラック

最近古いネタが続いたので、たまには新製品のレビューもやっておきましょう。
10月発売のPILOT キャップレス マットブラックです。

とは言うものの、単なる色違いですのであまり語ることは無いのですが…
購入時に入っていたケースはPILOTの一般的なものでしたので、開封の儀は省略していきなり全体写真から。

その名の通り、つや消しの黒で全体が塗装されています。
現行のキャップレスの軸には3種類あり、細身の「キャップレス・デシモ」、回転繰出式の「キャップレス・フェルモ」、そして何も修飾子の付かない単なる「キャップレス」ですが、マットブラックは最後の「キャップ」がベースになっています。
ボディーサイズや重量も通常のキャップレスと同じようです。
実測では長さ約141mm(収納時)・138mm(筆記時)、太さ13.3mm、重量約30.5gでした。
重量は空のダミーカートリッジとカートリッジカバー込ですので、インクの入ったカートリッジやコンバーターを加えると多少重くなります。


全体写真で見ての通りですが、一応ノックボタンのアップ。
しっかりと黒く塗装されています。


クリップや先端の口金も真っ黒です。


開封の儀ならぬ開腹の儀。
外から見える接合部の金具も黒く塗装されていましたが、驚いたことに内側のネジまで黒でした。
万年筆としての心臓部の筆記体と、カートリッジカバーは、黒くない通常品と同じ物でした。

中身以外にもう一箇所だけ、黒くない部分があります。

裏側に「PILOT JAPAN」の文字がグレーで印刷されていました。


筆記時にはこのように、黒い口金からロジウムメッキのニブが現れます。
ニブまで黒くなかったのは少々残念ですが、これはこれでアクセントとなって悪くはないですね。

このマットブラックですが、少し前に海外で先行発売されていたようです。
そのあたりの顛末は細字万年筆にこだわるさんが詳しく書かれています。
あちらのBlogを拝見する限りでは、海外版と今回国内で発売されたものは、本体は同じ物のようですね。
但し、箱は海外版のほうが凝った物になっているようです。


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三菱鉛筆 スタイルフィット マイスター

ちょっと古いネタが続きます。
昨日はハイテックCコレトの高級軸を紹介しましたが、ライバルのStyle-Fitにも高級バージョンが追加されています。
発売された直後(今年5月末)に手に入れたのですが、そのまま死蔵していました。
先日引出しの中を整理していたら出てきたので、折角ですので一応レビューしておきます。


マイスターのカラーバリエーションはブラック、ローズピンク、ピンク、ラベンダー、スカイブルー の5色。
写真のブラックはマット仕上げですが、他の色は光沢仕上げになっています。
通常版では単色用、3色用、5色用の3タイプがありますが、マイスターは5色用の1種類だけです。
廉価版では軸の前半分が透明になっていて、中のリフィルが確認できるようになっていますが、マイスターでは先端が塗装されて、透明な部分が狭くなっています。
吸入式万年筆のインク窓のようなデザインですね。


通常版の5色用軸と並べてみました。
塗装以外では、クリップが金属製に変更されてるのも大きな違いです。
これまでのクリップは挟む力も弱く、殆ど使い物にならなかったのですが、マイスターのクリップなら一応ちゃんと使えそうです。
また、ノックボタンも若干小さくなっていて、全体的にスマートな印象になりました。


後ろから見たところです。何やらキャップがあります。


キャップと取ると消しゴムが現れました。
Style-Fitにはシャープペンシルリフィルもありますので、消しゴムが付くのは便利です。
消しゴム自体は同社製の多機能ペン(ジェットストリーム4&1等)と同じ物のようです。

リフィルが確認し辛くなったり、ノックボタンが小さくなったりして、使い勝手は多少悪化してしまいましたが、デザインはかなりマシになりました。
マイスターという大袈裟な名前からは少々物足りない質感ではありますが、高級化・高品位化という方向性は歓迎です。
これまでは学生さんや若い女性をメインターゲットに据えていたようですが、大人の男性が使っても違和感の無い製品がもっと増えてるのを期待しています。

今月下旬には、マイスターシリーズ第2弾として、回転式の3色軸が発売されるようです。
Style-Fitのみならず、競合製品(PILOTのハイテックCコレトぺんてるのスリッチーズ)を含めても、初めての回転式になります。
発売が楽しみな新製品です。


ハイテックCコレト高級軸

昨日はハイテックCコレトのレフィルケースを紹介しましたが、今日は軸の方の紹介です。
多色ボールペンは以前に散々買い集めたので食傷気味でしたが、コレトのリフィルケースを手に入れたので、ついでに軸も新調する事にしました。
今回入手したのは昨年の秋頃に発売されたミーとルミオの2種です。

まずはミーから。従来品より高級な、上位モデルという位置付けのようです。

カラーバリエーションはポップな色が多く、グレー、ホワイト、ソフトグリーン、ピンク、ブルーの5色です。
その中でも比較的地味目なグレーを選びました。
従来品との主な違いとしては、クリップが金属製に変更された点です。
コレトのクリップは軸と一体のプラ製で、使い勝手が悪かったのですが、Meではかなりまともになりました。


軸の中央部に比較的大きな段差が有るのが少し気になります。
筆記時に邪魔になる程ではありませんが、手帳のペンホルダーなどに挿す際に引っかかる可能性があります。


グリップ部には薄いゴムが貼られています。
滑り止めとしては効果的ですが、個人的には好きではありません。
埃を吸着しやすいし、経年劣化でベトベトになることもあります。
また、先程指摘した段差と同様、これもペンホルダーに挿すのに邪魔になることがあります。

もう1本はこちら。ミーより更に上位のモデルの、ルミオです。

最上位モデルだけに、個包装のパッケージに入っています。
価格は定価で税込1,050円。ちなみにミーは525円でした。
カラーバリエーションはシルバー、ブラック、メタリックピンク、メタリックブルーで、ミーと比べると渋目です。
ビジネス用途を想定しているようですね。


ミー同様、軸の中央には段差があります。
グリップ部のゴム貼りが廃止されているのは良いですね。
塗装はマット仕上げで質感は悪くありません。
黒以外のカラーバリエーションでは金属風の光沢仕上げでした。


2本並べてみました。グリップのゴム貼りを除けば形状は全く同じで、金型は共通の物が使われているようです。
塗装の違いが2倍の価格差に見合うかどうかは微妙ですが、他社の同価格帯の比べても見劣りはしない質感なので個人的には許容範囲です。

ここ1年ほどの多色ボールペンや多機能ペンのトレンドとして、軸の高級化・高品位化の傾向が見られます。
(ライバルの三菱鉛筆 Style-Fitでも高級バージョンの「マイスター」が登場しています。)
機能面での差別化が難しくなってきているが理由だと思われますが、ユーザーとしては選択肢が増えるのは歓迎です。


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